2016年7月25日月曜日

カント 平和 戦争 18世紀 21世紀 積極的平和主義 

カントの「永遠平和のために」

カント(1724~1804)の平和論です。素人が書くより、本の帯のコメントを紹介します。

赤川次郎氏:真実のことばは時代を超えて人の心を打つ。カントは戦争を「積極的平和」などと言い換えることを決して許さないだろう。

佐伯泰英氏:国家存亡の時、防人として立ち上がるのは当然です。だが若者よ、戦争に向き合う前に一度カントの平和哲学にふれて欲しいのです。

中村文則氏:私達が70年、翻弄されながらもなんとか守ろうとした決定的なアイデンティティが、この本と呼応する。

集英社 「永遠平和のために」カント 池内 紀 訳


2016年7月22日金曜日

武器輸出禁止3原則が消えた 防衛相 安倍政権 戦争のできる国 南スーダン 

「武器輸出と日本企業」②

昨年、横浜の「パシフィコ横浜」で、海上防衛のための大型武器展示会「MAST ASIA2015」が開かれていたことを、知っていた国民がどれほどいただろう。

また、2017年6月に、第二回が「幕張メッセ」での開催が予定されているそうです。

安倍政権は、これまでの自民党がしっかり歯止めをかけていた「武器輸出禁止三原則」を、「防衛装備移転三原則」と名を変えて、武器の輸出の規制を大幅に緩和して、「武器の輸出が普通にできる国」へと、急速に変貌している。

一方、「日本学術会議」と学者のトップの集まりで、大学の研究に武器の悪用につながる研究は、一切行わないと、これまで一線を引いてきた。

しかし、この会の会長で、豊橋技術大学の学長でもある、大西氏は、防衛装備庁の資金提供制度(年間3千万で3年継続)に応募して、その資金提供を受けて、武器に悪用できる研究(ただし、デュアルユースと称して、民用表向き)をする。

この制度に、JAXA・JAMSTEC(海洋研究開発機構)・理研
        東工大・東京電機大・神奈川工科大学、そして豊橋技術大学の申請が採用されたそうである。一方、新潟大学・京大などのように、きっぱり拒否した大学もある。学術研究者たちの矜持を問われる問題である。

大西会長は、自衛隊は国民の90%が認めているから、デュアルユースなら、研究を進めてもいいとの見解をしめしている。

人を殺す武器を、平和憲法のこの国が、着々と進めているこの事実。関心をもって見ていかないと、やがて、税金で作られた武器が罪のない庶民を殺すことにつながる。

詳しくは、是非、東京新聞記者の望月衣塑子著「武器輸出と日本企業」を読んで、この国の将来のことを考える必要があると思います。



2016年7月15日金曜日

「着々と進む日本の武器輸出」

「武器輸出と日本企業」 (角川新書) 望月衣塑子著

第二次安倍内閣で、「武器輸出三原則」が「防衛設備移転三原則」と名を変えて、これまでの武器輸出禁止の大原則が、大転換されたことをご存じの方はどれだけいるでしょうか?

この本を読むと、この国が一応枠(輸出ができない国・わずか12か国だそうです)はあるようですが、今までになく、武器の輸出ができやすくなっていることが、よく分かります。

この方針の転換をチャンスと捉えて、三菱重工をはじめとする、武器産業が大手を振って、見本市へ出展しています。

デュアルユースの名のもとに、武器開発が積極的に行われている。それを、経済成長に役立つと評価する読売新聞もある。

ドイツでも、厳重な規制をかけて武器を輸出しているが、それでも行ってはならない国や地域にドイツの武器が使われているのが現実です。ひとたび出たものは、どこかで戦争に使われてしまっているという事実。

また、いつの間にか、戦争に役立ってしまっているケースもある。それがITであることも事実。
どんなに見直しをやっても、例えばベトナム戦争では、ソニーのビデオカメラがスマート爆弾の誘導部につかわれた。

違憲と言われようとも、いとも簡単に憲法の解釈を変えて、集団的自衛権を盛り込んだ、安保法(戦争法)。そのなかで、着々と武器製造・輸出の増加が起こっています。

これでいいのかな~?


2016年7月11日月曜日

「憲法に国防軍を明記する意味」

参院選の結果がでました。事前のマスコミの予想通りでした。何より、投票率がまたまた50数パーセントという体たらくとは、一体この国はどうなるのだろう。結果の良しあしはともかく、これで政権与党が傍若無人に振る舞ったら、棄権を選択した人たちはには、どのような責任があるのだろうか?「あれ~?こんなはずではなかった・・」なんて言ってもらっては困る。

さて、自民党改憲草案に国防軍設置とあるが、果たして、それが自衛隊の存在の在り方を問うことになるだろうか。

一度、憲法に書き込めば、国防軍は絶対に設置しなくてはならないということです。今の自衛隊の存在は、憲法とアメリカのごり押しともいえる、間に生まれた、いわば矛盾した存在です。でも、国民の多くはその存在を認めています。

自衛隊法に基づいて、その活動はしっかり枠がはまっています。その能力も世界で6位ぐらいの実力があるそうです。毎年5兆円以上の税金が投入されている。これが事実です。恐らく、現場ではやりにくい点もあるのかもしれません。それでも、この自然災害の多いこの国に、全国的組織である自衛隊の活動は、必要です。 個別的自衛権で必要との意見も多数を占めている。

先の安保法案が「違憲」との考えが国民の間でも、共有されているのでしょう。

テロ事件が頻発し、銃の重病であるアメリカでも、発砲が日常のようだ。死者も多い。

着々と、防衛装備とか言って、日本製の武器が海外の市場を求めて、関連企業がその動きを活発化されている。

いいのかな~????


2016年7月7日木曜日

「7月7日」

誰もが、七夕飾りの短冊に願い事を書いて、夢を語れる楽しい日ですね。

しかし、この国には79年前、1937年のこの日に、1945年の敗戦の日まで続く、泥沼の戦争の時代にずっぽり浸かった日でもあります。

この間の出来事について、今の政治にも色濃く残っています。

確か、昨年の天皇誕生日に陛下のコメントにも、この間のことをしっかり覚えておく事が大事・・・云々と、ご発言をされていたと記憶しています。

そして、陛下は、今の憲法を順守つるとも仰せでした。

天皇を元首へと改憲したい、自民党など、この陛下のお気持ちをどう理解するのか?

2016年7月6日水曜日

メディアはなぜ「為替」の安定を語らないのか?

アベノミクスは異次元の金融緩和策を推し進めています。ところが結果は政権発足当時のレベルまで戻っています。本当にこのままアベノミクスとやらを推し進めていていいのでしょうか?

円安は国の通貨の価値が下がっていくということです。確かに、輸出する側には、単価をさげられるし、海外での利益還元にもプラスなんでしょう。しかし、これらはいわば棚から牡丹餅の不労所得に近いものでしかないのではないでしょうか?

世界を流通するものは、何も「物」だけではありません。通貨を介して「人」・「情報」も流通します。

円高、すなわち他国の通貨に対し、円の価値が上がっていくということです。円が強いということです。円高になっていけば、物は出しにくくなっても、人は出しやすくなりますし、輸入物価は下がります。

民主党時代の大きな失策は、当時の円高を十分に生かしきれなかったこともあるのではないかと思っています。積極的に海外に人的投資をもっと政策的にやっていれば、あるいは、安倍政権は誕生しなかったかもしれません。

大事なのは、為替の安定です。
購買力平価でいうと、一ドルは90円台との試算もあるようです。いたずらにい、円高が悪いというだけ報道は、迷惑というものではありませんか?それこそ、安倍政権の意向を忖度していると言われても、仕方がないのではないでしょうか?

2016年7月5日火曜日

「仏教を見直す」・「人生を見直す」

この本は、仏教学者である、佐々木閑著の「出家的人生のすすめ」です。(集英社新書)

著者いわく、出家という言葉は、僧侶のなるくらいの認識しかない我々ですが、決してそうではなく、好きな道を歩み生き方を変えるためのブッダの教えと、帯にあります。

若い人もこれからの人生についての指針なる書だと思います。固定観念にとらわれない生き方を考えるきっかけになるのでは・・・

2016年7月3日日曜日

「民共」を野合というなら「自公」も野合でしかない


安倍総理が、党首討論から逃げているとしか思えない。しかし彼は自民党総裁と総理大臣を適当に使い分けながら、それこを自分(自民党)の票が減りそうなことには一切ふれない。これでいいのか?

しかし、党の実質的な責任者である幹事長・書記長レベルの討論は、かなり白熱して面白い。

安倍総理は、自書のなかで、『今の憲法はGHQから押し付けれれた「恥ずかしい憲法』と言い切っています。谷垣幹事長が総裁時代に作った、自民憲法改憲草案」の説明をもとめられると、歯切れの悪い答えしか返ってこない。谷垣氏は『野党時代の作った憲法だから「とがっている」憲法』だそうです。

一方、公明党は、今の憲法はとてもよい憲法だといっていますし、今の参院選では改憲には全然ふれていません。これで自民党などの改憲勢力が三分の二を超えたら、これだけ憲法観の異なる公明党はどうするのでしょうね。くれぐれも「下駄の雪」のままでいてもらってはこまる。

イギリスでも、EU離脱に賛成の票を投じた人々が、大勢後悔しているようです。「後悔先に立たず」です。

残念ながら、どの政党も日本の将来の指針を示せてるとは全然おもいませんが、今の憲法を守るといって連合した野党四党と、わけのわからないごまかしが目立つ自公と、この参院選は、争点がはっきりしているといえるのではないでしょうか。