「武器輸出と日本企業」②
昨年、横浜の「パシフィコ横浜」で、海上防衛のための大型武器展示会「MAST ASIA2015」が開かれていたことを、知っていた国民がどれほどいただろう。
また、2017年6月に、第二回が「幕張メッセ」での開催が予定されているそうです。
安倍政権は、これまでの自民党がしっかり歯止めをかけていた「武器輸出禁止三原則」を、「防衛装備移転三原則」と名を変えて、武器の輸出の規制を大幅に緩和して、「武器の輸出が普通にできる国」へと、急速に変貌している。
一方、「日本学術会議」と学者のトップの集まりで、大学の研究に武器の悪用につながる研究は、一切行わないと、これまで一線を引いてきた。
しかし、この会の会長で、豊橋技術大学の学長でもある、大西氏は、防衛装備庁の資金提供制度(年間3千万で3年継続)に応募して、その資金提供を受けて、武器に悪用できる研究(ただし、デュアルユースと称して、民用表向き)をする。
この制度に、JAXA・JAMSTEC(海洋研究開発機構)・理研
東工大・東京電機大・神奈川工科大学、そして豊橋技術大学の申請が採用されたそうである。一方、新潟大学・京大などのように、きっぱり拒否した大学もある。学術研究者たちの矜持を問われる問題である。
大西会長は、自衛隊は国民の90%が認めているから、デュアルユースなら、研究を進めてもいいとの見解をしめしている。
人を殺す武器を、平和憲法のこの国が、着々と進めているこの事実。関心をもって見ていかないと、やがて、税金で作られた武器が罪のない庶民を殺すことにつながる。
詳しくは、是非、東京新聞記者の望月衣塑子著「武器輸出と日本企業」を読んで、この国の将来のことを考える必要があると思います。